2003年1月31日 木曜日

4面切溝ムク柱を本格生産 名古屋業者と代理店契約


4面切溝ムク柱を本格生産

名古屋業者と代理店契約

県産材の需要拡大にも

強度は2割アップ

佐々木木材防腐(佐々木国雄社長、前橋市下大島町)は、杉、桧の4面背割り柱角の生産を開始した。国産材、ムク材の良さに着眼し、「環境」時代のニーズにこたえる確かな乾燥剤として市場投入に踏み切った。
 この4面背割りは、名古屋市の岩崎木材らが共同開発した。柱の4面に12〜15oの背割りを入れることで、伸縮が均等に分散されて大きな暴れを抑える効果が認められる。真壁の場合も、裏の3面に背割りを入れることで同じ効果が生じる。佐々木木材防腐は、この名古屋市の業者と代理店契約を結び、北関東3県(群馬、栃木、茨城)の供給拠点として生産開始することになった。
 品確法以降、北欧産ホワイトウッドなどの集成管柱が大きなシェアを占め、国産材の杉・桧は感想が難しくクレームを嫌う施工業者からは敬遠されてきた。しかし、柱の4面に切溝を入れることによってしっかりとした乾燥が可能になった。桧材を使った曲げ強度試験では、従来品に比べ平均2割もアップする高い数値が計測された。
 「県産材の需要拡大に繋がるとともに、環境面でもプラスとなる」と佐々木社長は話し、性能時代にマッチした乾燥剤であることと、ムク材志向の高まりに合致した「4面背割り柱角」の普及に自信を深める。また、国産材の杉や桧を活用することで自然素材の健康住宅が可能になり、大手ハウスメーカーとの差別化も実現するという。