2004年6月24日 木曜日

「ヒヨケール」の販売開始


準不燃で低価格
内装木材を開発
                県林業試験場

代理店に佐々木木材防腐株式会社とザイエンス

県林業試験場は日本防災科学研究所(東京都江東区)と共同で、準不燃性能を持ち低価格の内装木材「ヒヨケール」を開発した。製造・販売代理店の佐々木木材防腐株式会社(前橋市)とザイエンス北関東工場を通し、ヒヨケールの販売を開始する。
ヒヨケールは県産スギ材を原材料とし、難燃薬剤を塗装することで、準不燃性能をクリアした。国土交通大臣から準不燃材料の認定を受けているほか、製造技術の特許を出願中。
 近年、木材を内装材に使用する希望が高まり、全国で耐火木材の開発が競って進められている。ただ、高湿度の環境下で有効成分が溶出する欠点や高価格が課題だった。
 このため、両者は平成14年5月に共同研究契約を結び、県産スギ材による準不燃材料の開発を進めてきた。難燃薬剤には、環境負荷が少なく安全性の高い窒素を主成分とする薬剤を使用し、高湿度の環境下での薬剤溶出防止策として、完全に溶出を防止するための塗装工程を開発した。
 ヒヨケールは、低価格の準不燃内装材であるほか、木材の特徴である吸湿性能もムク材と同等の水準を持っている。ガス有害性能をクリアするとともに、ホルムアルデヒドを放散しないことも特徴。